発達障害の私は仕事をする上で困る事が色々とあります。
その中でも私が「困るな」と感じる事が多いのが、コミュニケーション面です。「空気が読めない」「感情が読めない」「曖昧・複雑な指示が理解できない」等です。
その三つの共通点は「曖昧」だったり「定義が無い」といった事と感じています。コミュニケーションだけでなく、一日の予定が決まっていないとか曖昧な基準を使って判断する等、白黒はっきりしない事にもやもやを感じる方も多いのではないでしょうか。
ただ面白いことに私は「曖昧」や「定義が無い」状態でも受け入れられたり気にならない場合もあります。
皆さんも自分のこだわりが強い特定の分野がありませんか?そういったこだわりについてはコチラの記事を読んでみてください。
さて本記事ではそういった「曖昧・定義のない」事が苦手な私たちが無理せずできる対策について書いていきます。
本記事を読んでほしい方
発達障害やその傾向を持つ人で
空気が読めない方
相手の感情が読めない方
複雑な指示や曖昧な指示が苦手な方
通勤時困る事もこちらにまとめてあります。
働く上で私が困る事「コミュニケーション」「協調性」
空気が読めない
- その場の流れに合わせられない
- 発言すべきタイミングがわからない
これは学生時代からなのですが、場とそぐわない事を言ってしまったり、話してはいけないタイミングで発言してしまったりします。
私が長年発達障害と付き合う中で気づいた事は、私たち発達障害者は「空気が読めない」というより、「空気を読むのが遅い」ではないかという事です。
自分で「空気が読めない」と思うのは自分の失敗に気づくからというのもあると思います。もちろん「お前空気が読めないな」と言われる事もありますが、私は少し遅れて「ああ、空気が読めていなかったな」と思うことが多々あるのです。
感情を読めない
相手がどんな事を伝えようとしているかやどんな感情なのか表情や仕草、話し方から理解できない事が多いです。
いわゆる「察する」という事ができません。なので「何で相手の気持ちがわからないの?」と言われてしまいます
複雑、曖昧な指示が理解できない
- 複数のワードが出る
- 同時進行しなければいけない
- 適当に、ちょっと、もう少し等の表現が理解できない
「大体これくらい」の様な言葉が私は苦手です。「大体?」「ちょっと?」と混乱してしまいます。
一番いい対処方
私自身はこういった事に困ってきました。
一番いいのは障害の事を話し理解を得て配慮してもらう事です。
しかし私もそうだったのですが、障害の事を隠したい、知られたくない方や話しても理解してもらえないと思う方もいると思います。そこで私が実践している自力でできる対処法を紹介します。
空気が読めない
パターン化する
読めない・わからない場面はいつも同じ対応をするようにする
私は空気が読めなくて苦労する場面にはパターンがあると感じています。
そこで「完璧な対応」ではなく「うまくやりすごす」事にしていつも同じパターンの対処をしています。
私自身の経験上一対一の会話だと少し難しいのですが大人数だと意外とごまかせる物です。
上に書いたように「空気を読むのが遅い」という特徴を前向きに捉え、「空気が読めなかった」と思ったらどうすればよかったかを考えてみましょう。
毎回考えれば少しづつパターンが読めるようになるはずです。
いっその事諦める
空気が読めないなら読むのを諦めましょう
空気を読むのを完全に諦められないなら、上に書いたような「うまくやりすごす」事を意識してみましょう。
私は空気を読むのを半分諦めていい意味で「適当」な対応をしています。
諦める事は逃げる事とは違います。諦めて受け入れる事が、私たちが発達障害とうまく付き合う「一番いい方法」です。
相手の感情が読めない
常に最悪を考える
冗談を怒っていると勘違いしても困りませんが、怒っている事を冗談と取るとよくありません。
私が感情を読み違えて大変な事態になる時は大抵相手の気持ちを軽んじてしまった時です。私によくあるのですが、怒っていると勘違いして謝ったら実は冗談でお互いに笑って終わったりします。
意識的に悪い方に取る方がダメージは少なくなります。
感情を読むことを諦める
少し勇気がいりますが言われたことに事務的に返しましょう
プライベートで困ることはあっても仕事では意外と気になりません。
複雑な指示や曖昧な指示が理解できない
分かるように変換
メモに文字や図で書いてみる
指示を視覚化するとわかりやすくなります。それに加えて私は図を描いている段階で段々と指示を整理して理解できるようになってきます。
一番ダメなのが「複雑な指示だ」と焦ってしまう事です。理解できないというより、理解するための条件が多いと捉えて、冷静に自分が理解しやすい形式に変換してみましょう。
自分の中で整理する事ができるとあまりストレスを感じずに指示を受けられるようになります。
記録を残す
メモにまとめて残しておき、困った時に過去の同じ様な指示をもらった時にどうしたかを思い出しましょう。
メモという形になっている事で冷静に判断できるようになります。私たちが苦手な「複雑・曖昧」を得意な「いつも通り」に変換してみましょう。
こちらから確認する
~ということですか?~でよろしいですか?
等聞き直す
これはできない場合もあると思います。「何でそんな事聞くんだ」とか「質問が多い」と言われてしまったことが私にもあります。
ですので聞きやすい相手を作る事ができるとこの方法はとても有効です。
このような悩みを持つ方で合理的配慮を求めたい方はこちらをどうぞ
最後に
会社側に合理的配慮をする気があっても、なかなか私たちの発達障害を100%理解してもらうことは難しいですよね。自分でも障害を100%理解していないのだからしょうがない事なのだと思います。
「やる気が無い」とか「気持ちの問題だ」と言われると、そんなこと言われても気持ちがうまくいかない障害なのだからと落ち込んでしまう事が多くあります。
もちろん人に頼れるときは頼っていいのですが、「発達障害は理解してもらいにくい」と諦めると楽になります。
後ろ向きに聞こえるかもしれませんが、諦めて受け入れる事も前向きになる第一歩です。諦めてみると怖いものが減るので「まずは諦める」その上で「できる事をやる」事を実行してみてください。
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